近年バイクの新車価格は高騰しています。1000ccクラスのフラグシップモデルは250万円を超えています。なんと10年で2.5倍です。高騰の原因は排ガス規制等による環境対策や安全対策用パーツの充実にコストが掛かった為と言われています。しかし環境対策や安全パーツに変化の無い中古車も高騰しています。中古車販売会社がまとめたコロナ前後のバイク販売価格です。
原付 : 13万円 → 17万円 24%
125cc : 21万円 → 26万円 15%
250cc : 38万円 → 50万円 24%
400cc : 60万円 → 94万円 36%
750cc : 80万円 → 126万円 37%
750cc以上: 110万円 → 151万円 27%
価格の高騰がコロナだけの要因であれば終息すれば元にもどるはずです。しかし、多くの有識者は戻ることは難しいと予想しています。それには、バイク独自の特色が影響している様です。因みに価格高騰の要因は下記にあると言われています。
1.ディーラを優遇
(利益率が高いバイク車種はディーラだけが販売出来る様になった)
2.半導体不足
3.若者のバイクブーム
4.中古車の需要増加
5.供給不足により価格高騰
6.インターネットの普及
最初に「1.ディーラ優遇」が実施されました。その後コロナ過による「2.半導体不足」が重なり新車が買えなくなります。そこにコロナ前から発生していた「3.若者バイクブーム」が追い打ちを掛けます。「4.中古車の需要増加」し、供給不足の状態となれば「5.供給不足により価格高騰」します。「6.インターネットの普及」により、地域制もなくなり日本中どこでも高騰した状況になりました。
元の価格に戻るためには、中古車が余っている状態になれば良いのです。つまり、バイク人口の減少や新車への乗換えが発生すれば良いのです。どちらかの事象が大量に発生すれば中古車が余ってきます。しかし、若者のバイクブームもありバイク人口減少の兆しはありません。また、バイクの乗換は車の乗換えより困難で大量に発生することはありません。その理由の一つとして、バイクの種別問題があります。小排気量や大排気量、スーパースポーツタイプとアメリカンタイプといった差です。
車の場合、普段軽自動車を運転している人がベンツに乗っても問題なく運転出来ると思います。しかし普段小型バイクに乗っている人が、リッタークラスのバイクに乗換える事は免許があるないに関わらず大変です。スーパースポーツタイプに乗っている人がアメリカンタイプに乗換える事も同様で、乗換えには結構勇気がいります。また、数々のカスタムを繰り返した事によって愛着が沸いて乗換えられない人もいます。これらの理由もありコロナ過の半導体不足が解消し新車が供給されても、中古バイク車の価格高騰は暫く続くと考えられます。
バイクガレージの需要は、バイクの取引価格や稀少性が大きく影響します。購入金額が50万円でも稀少性や旧車として価値が上がり現在の取引価格が200万円を超えていればガレージを必要と思う人は多くなります。逆に200万円で購入しても、今の価値が50万円以下ならガレージを必要と思う人は少なくなります。中古車も含め取引価格が高騰することは、バイクガレージの需要が高まることになると思います。


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